井口腎泌尿器科・内科 新小岩
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生活習慣病

生活習慣病とは?

高血圧・糖尿病・脂質異常症(高LDLコレステロール血症、高中性脂肪血症、低HDLコレステロール血症)など生活習慣の歪みが原因となって生じる病気のことをまとめてこのように呼びます。これらの病気は肥満(特に、内臓脂肪が増える腹部肥満)と関係が深いことがよくあり、腹部肥満にこのような生活習慣病を伴うものをメタボリックシンドロームと呼びます。なお、生活習慣に起因する疾患にがんをあげる場合もあります。

生活習慣病はなぜ治療が必要なのか?

これらの病気自体はいずれもほとんど症状がなく、測定や検査をしてみないと診断はできません。しかし、次第に血管を痛め、動脈硬化を引き起こします。動脈硬化は腎不全・虚血性心疾患・脳卒中・下肢閉塞性動脈疾患などを生じ、生涯にわたる不自由な生活や死亡の原因となります。また、認知症も生活習慣病との関係が指摘されています。ですから、生活習慣の改善や薬による治療が必要になのです。

生活習慣をどのように改善すべきか?

生活習慣とは食習慣・運動習慣・喫煙習慣・飲酒習慣などがあります。

食習慣:
①ある食べ物に偏らず、多くの種類の食品を少しずつ食べましょう。
②ドカ食いや欠食、間食などはやめて1日3食を規則正しく食べましょう。
③過食はやめて腹八分の食事にしましょう。
④薄味にして食塩を取りすぎないようにしましょう。日本高血圧学会減塩・栄養委員会のホームページに減塩食品のリストがありますので、参考にしてください。

運動習慣:
1日30分~1時間くらい散歩などの有酸素運動をしましょう。とはいえ、腎不全・虚血性心疾患・脳卒中・下肢閉塞性動脈疾患などの病気がすでにある人は医師との相談が必要です。

喫煙習慣:
喫煙は病気が一つ余分にあるのと同じです。動脈硬化やがんの原因になります。また、「間接喫煙」という言葉があり、喫煙する人のそばにいつもいると、その人の身体にも同様の悪い影響があることが分かっています。自分の健康のためだけでなく、大切な人の健康のためにも禁煙しましょう。

飲酒習慣:
飲酒は少量(日本酒は1合、ビールは中瓶1本など、どれか1つ)なら大丈夫ですが、多量に飲むと生活習慣病の原因になります。飲み始めると少量では済まない人は禁酒するしかありません。

対策

早めに対策を立て生活習慣を改善すれば、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病、さらには腎不全・虚血性心疾患・脳卒中・下肢閉塞性動脈疾患などの生活の質を落とす(生活が不自由になる)、場合によっては命に係わる病気を避けることができます。もし不安な症状や検査結果があるときには早めに受診して解決をはかりましょう。